AirWatch 8.1でのiBeacon対応について
EMM(Enterprise Mobility Management)製品であるAirWatchの最新バージョンにて、iOSのiBeaconに対応したそうです。
AirWatchのMDM機能では、従来よりジオフェンスと言われる機能があり、位置情報に基づいてデバイスに適用するプロファイルをコントロールすることが可能でした。
ただ、GPSベースでの位置情報であったため、数メートル単位でのコントロールは難しく、「建物の中に入った」とか「教室に入った」とかを検知することは不可能でした。
そこで、iBeaconに対応することで、数メートル単位での細やかな位置情報の扱いが可能になりそうです。
■そもそも「iBeacon」とは?
・BLE(Bluetooth Low Energy)という低消費電力の近距離無線通信技術を用いたiOSの位置情報サービスを拡張する技術
・アップルが商標登録している
<基本動作>
・「Beacon端末」「アプリ」「サーバ」の3つの要素によって動作する
・Beacon端末がIDなどの情報を載せたBLE電波を発信し、iOSがそれを検出して対応アプリを起動
・アプリが取得したID情報をインターネット経由でサーバに問合せし、サーバが必要な情報を配信してアプリ上に表示
<Beacon端末>
・BLE電波を一定の間隔で発信し続ける
・Beacon端末の専用機器を提供している会社が多く存在(Estimote社、アプリックス社、ACCESS社など)
・一回の電池交換で数か月~数年程度で放置できる
<取得できる情報>
・個体を識別するためのUUID,Major値,Minor値
・Beacon端末からの電波強度
・「Far」:数十m「Near」:数m「Immediate」:数cm~数十cm「Unknown」:不明による距離感
参考:http://www.micro-wave.net/column/technology/iBeacon.php
■AirWatchでのiBeacon利用要件
<サーバ要件>
・AirWatch Admin Console v8.1以上
<デバイス要件>
・iOS7以上
・Bluetoothと位置情報サービスがMDM Agentに対して有効になっていること
・Bluetooth4.0がサポートされている機種(iPhone 4S/5/5S/5C/6/6 Plus, iPad Mini, iPad 3rd and 4th gen)
<セットアップ要件>
でも、AirWatchでデバイスを制御する目的は、セキュリティをきちんと確保することですから、iBeaconを活用することでセキュリティを高めるような利用シーンがあるかな?というのが正直どうかなと。。
考えられる利用シーンとしてはこういったところなのかなぁ。
・デバイスが工場に入ったことを検知すると同時にカメラ機能をOFF
・営業マンが金融店舗内に戻ってきたことを検知するとデバイスのカメラ機能をOFF
・生徒に配布しているタブレットが教室にあるときは、学習に不要な機能をOFF